平成26年9月11日(木) |固定リンク
3.11とならんで忘れない日付である。何がかわって何が変わらなかったのか?この時期に成ると考える。 今年は中秋の名月が早く、8日だった。例年?鎌倉の山の上をかりて、なにかしらの宴を催しているが、昨今の仲間との成果を持ち込んでみる。昼間は「目の眼」新年号酒器特集の撮影に、京都から大吉さんと、麻布十番の猿山さんに参加して頂く。モノとはなにか?時代を経て愛されてもの、ちょっと脇のもの、そして昨今の発見と考えさせられる。18C英国の存在感のあるグラスに、李朝か伊万里か、でもそんなことどうでもいいさ、という迫力ある徳利。19Cこれも英国の化粧品入れを茶箱に転用しているもの、こんなかたちはないでしょう?と付き合い深い二人が感動している。山茶碗に、フランスかスペインの盃、、、どうぞ「目の眼」2015年新年号をお楽しみに! お月見に若松英輔さんが特別参加。お酒のめないので申し訳ないと思うけど、月が駄目だったのは天気だから仕方ない。でもその御陰?で二つの月壷が存在感をはなつ。李朝中期、明日(9日)は重陽なので、ススキに野菊もそえた。昨年は、月の入りにチャレンジしたが、雨だし、いろんなことが重ねって急がしすぎる。 翌日は、スーパームーンと日本最古にして、世界最大の四尺玉があがる浅原神社の奉納花火へ新潟片貝に。東に月を眺めながら、西の空近くに次々とあがる尺玉。風向きのせいか、火薬のにおいと、花火の紙切れが飛んでくる。それにずどんと腹に入る音。花火があがると、ときどき浮かび上がる墓石に、奉納花火の意味をおもう。神社の例大祭であり、起源は江戸中期までさかのぼるという。毎年、賑やかに霊送りされる先祖さま。若松さんが「日本国憲法は戦死者の悲しみの声なき声」「死者が歴史をつくってきた」言った事を思い出す。秋の祭は、収穫祭であり供養なのである。まだ発表できないけど、新年号お楽しみに!
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今日は二百十日、季節はすっかり変わった感がするこのごろだが、西はまだ夏日のところもある。毎年、残暑にはこたえる季節だが、雨模様だけど、災害の多かった夏だけにそれを言うのは贅沢というものだ。福岡での中田英さんのガラパーテイにはじまった2014年夏。藤田や白鶴美術館(「目の眼」10月号参照ください)冷房のきかない撮影に続き、京都では桃井かおりさんとトークショー。先週の四国取材(高知県立美術館にておへんろ展9月23日まで)で、暑い夏はナルトサンガの撮影で終った。これについては「目の眼」11月号について書くが、以前から懸案だった忌部氏の名残をかいできた。 写真にある通り、迫力ある磐座遺跡だ。貞光町から川沿いを吉良と言う集落で右に折れ山道に、途中で消防団のおじさんに聞いたら「あのケヤキの木のところだよ」と教えてくださる。観光地ではないところは、誰に尋ねる?運みたいなものだ。村の天辺で車をとめて、歩くこと15分くらいか、でっかい磐がみえてきた。斜面には石を積んだあともあり、人工的につくったのは明らかである。 ご神木は倒れたり、ある時期の痕跡はなくなってしまうが、僕は石の生命にずっと着目している。太古から動かない石。文字がない時代の息吹を伝えてくれる大事な資料で、こんなに木が生い茂る前は、というかこれが活かされた時代は、山の尾根伝いの砦のような、連絡施設、防御施設が沢山あったと思う。おそらく、全国津々浦々、ではないだろうか。僕はこういうところの発掘をしてみたい。 この先の、大野というクラクラするような高地性集落の行き止まりにも、石積みの遺跡があったが、見えているものより、全貌がわからないものに僕は惹かれる。山ひとつ隔てた穴吹川沿いにも、忌部氏の遺跡があって(田方字馬足のメンヒルは見つからなかったが、村人も知らなかった!)いろいろ考えさせられる。神山町では在住の「産土」映画監督の案内で、立岩神社の磐座を、とチャレンジしたけど、所々崖崩れと通行止めに駄目だった。でも、思いかけず如意輪寺まで車で行って、頂上にもなにやら石積の神殿があることを住職に確認した。いずれにしても、何度か足を運ばないと駄目なことはわかったし、紀伊半島の山中と似た奥深さが、徳島の山中にはあるように思った。開拓せねばならない。 ずっと続けている一宮巡礼も、土佐と阿波を果たした。どちらも比較的長い参道があって、また社叢もいい社だった。あちこちの多様な神々、それと交わった仏たち。その根っこは自然信仰だと改めて感じた暑い夏だった。これから秋の夜長を楽しみたいと思う。
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「目の眼」10月号、本日発売です。特集は「関西の二大実業家が護った東洋の宝 藤田美術館 白鶴美術館」。大阪から神戸にかけての一帯は、大小さまざまな美術館が林立する美の黄金地帯となっています。なかでも特徴的なのは、近代日本を牽引した大実業家たちのコレクションを収蔵した私設美術館が多いことです。明治維新によって世の中がひっくり返ると、公家や大名に代わって文化や美術工芸の庇護者となったのはこうした志の高い経済人でした。なかでも今年開館60周年を迎える藤田美術館と、80周年年を迎える白鶴美術館は代表的な存在で、多くの貴重な文化財を現代まで伝えています。今回はこの2つの美の城を訪ね、その注目作とともに、創立者が未来の日本に託した「志」を紹介します。茂木さん、脇屋さんなど連載もかわらず、芸術の秋第一弾です。 バックナンバー 平成30年
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