白洲信哉 SHIRASU SHINYA OFFICIAL WEBSITE


平成21年4月30日(木)

 白鬚神社

 若狭をあとにし近江へ入る。若狭最後は明通寺の中しまご住職にお会いした。本堂と三重塔が国宝の幽邃深い山寺で、純粋ななんていうと年上のかたに失礼だが、そんなお顔をされ愚問にもはきはきお答え頂く。いい時間だったので写真を撮るのを忘れていまった。またお邪魔したいと思う。

近江では石造美術をみてまわる。少菩提寺の石塔は鎌倉期の堂々とした塔だった。次に東寺、西寺と近所だったので参拝することにした。最近善水寺とともに湖南三山として公開に積極的なようだった。どちらも国宝の本堂、西寺の三重塔もそれだった。どちらも桧皮葺が美しく善水寺とともにみないい雰囲気だった。

 東寺は参道が新緑で気持ちがよく、途中で白山社と参道が分かれていた。ここには神仏分離はなかったようである。本堂を目指して行くと右手に先に見た少菩提寺の石塔そっくりのそれが眼に飛び込んできた。ご住職の奥様に伺うと同じものなのだが、こちらは銘がないという。どちらも聖武天皇の勅願寺なので同じ時代はたくさんあったのだろう。石塔といえば石塔寺なので久しぶりに見てくなって行った。渡来系のそれらは数少ないがかれらの足跡を雄弁している。熟慮して書こうと思う。

 夕方、三井寺に行って福家さんと小林さんにお話を伺った。ここも天智天皇念持佛がご本尊で、大友王子を祭ったお寺だ。つまり渡来人とのゆかりが深い。今年三井寺展(いまは福岡博物館で公開)で新羅明神像にはじめて出会う。小生の父に似て、目が血走りたれさがっている。甲斐源氏の源義光と縁がある仏様で、やっぱり我が家の先祖に関係しているのかもしれないと思っている。

 近江は魅力的な不思議な場所だ。つくづく思った。若狭とともに日本は面白い!

 しばらくまともな食事でなかったので、これから京都に行って楽しもうと思う。


 少菩提寺 石塔


 日吉大社 石橋の材


 日吉大社 石橋




平成21年4月28日(火)

 若狭彦神社

 全く慌ただしい。同じく週刊ポスト油井さんからの厳命により、急遽フジテレビ特ダネに出ることになる。若狭から小松経由で、とんぼ返りした。地上デジタル生放送は初めてで、いち視聴者のように楽しんだ。いつも冒頭に小倉さんが喋るんだが、カンペなしで、すべて自分の言葉としてるのに驚いた。やはり長らくやっているプロはたいしたもんだ。何でもそうだけどね。

 羽田から小松経由で若狭に戻り旅を続ける。初めてゆっくり歩いているが、風景にどこか質感が感じるし、何よりどの寺も仏様が本堂に鎮座されている。参拝者はいないし雨の中、贅沢な時間を過ごした。若狭は本当にいい。これがオバマというキャンペーンしかできない行政はここの良さがわかってないのかね。行政の愚かさは、本来こうしたものが祈りの形なのだが、文化庁の指導により護摩をたくのを控えているという。文化材保護と火災を恐れてのことだ。仏様は単なる彫刻じゃないし美術でもない。信仰が薄れたら、仏様もそれこそ単なる像への道をすすむ。収蔵庫よりいいけど、いらざる規制指導はいい加減にやめて貰いたい。


 若狭。
 わずかの晴れ間に。




平成21年4月27日(月)
週刊ポストに、“白洲信哉 続ニッポンの流儀 第17回 〜新緑と八十八夜〜”と、“古都逍遥・庭園に遊ぶ”が掲載されました。





平成21年4月24日(金)
 週刊ポスト中島氏の命令で、ニッポン放送の高嶋さんの番組で新書「白洲家の流儀」について話す。時間が短かったこともあるが、生放送というのは初めてだった。自分の書いてことを話すのはやっぱり難しいし、人の宣伝はいいけど、自分のことを言うのは不得手である。高嶋さんがいいかただったので助かった。

 帰って山積の仕事をやりながら、息抜きでこれを書いている。昨日は興福寺の森谷師にお会いした。現在東京国立博物館で阿修羅展をやっている。大変な混雑なようだが、昨年の薬師寺展に迫る入場者数であろう。実家が茅ヶ崎だと聞いて親しみをもった。やっぱり地元というものいいものだ。

 草なぎ(弓ヘンに剪)剛さんのニュースはどうも他人事と思えなかった。擁護するつもりはないけど、なんだか可愛そうにみえた。何かそんなに悪いことをしたのかな。一日拘留された上に、自宅まで家宅捜索するなんて、いくら有名人だからといってやりすぎなんじゃないかな。薬物反応があったとかいうなら別だけど、どうも最近の捜査はおかしいような気がする。小沢氏の秘書もまだ拘留されている。いくら政治家の秘書だって家族だってあるだろうし、こんなことが続いていいのだろうか。この前からこんなことを書いていると、小沢氏を擁護しているみたいだが、別に小沢氏に特段の感情があるわけではないので誤解なく。

 さて、彼はきっと家に帰ったつもりで裸になったんだろうな。気持よかっただろう。誰かに迷惑かけたならいざしらず、あれくらいのことを注意して収める度量というか、ゆとりというかギスギスした世の中。どこかの勘違いの大臣が、「誠にけしからん」と言っていたが、素直に自分の言葉で謝罪している彼のほうが、よっぽどまともである。この前同僚が同じ事で辞めたことも忘れたのかね。総理含め勘違いの内閣だね。あの右手をあげて官邸に入るポーズが、かっこいいと思っているんだからどうしようもない。あれを見るたびに虫唾が走る!のは僕だけだろうか。 自戒しつつ、でもやっぱり呑むんだろうな。タバコの次の標的は「酔っ払い」にならぬことを祈念している。




平成21年4月20日(月)
週刊ポストに、“白洲信哉 続ニッポンの流儀 第16回 〜善光寺御開帳〜”が掲載されました。





平成21年4月19日(日)
 やることが山積なのだが、なかなか回復しない。世田谷美術館で開催されている平泉展の最終日と気付き終了間際に飛び込んだ。

 六時終了というのに夕方まだまだ人が多く、広い駐車場も一杯だった。中は若い人たちが熱心に魅入っていた。この前の三井寺展(3月1日日記参照)でも感じたがこうした「祈り」の展示から何かを求めたいという表れのような気もした。「時代」のせいなのかもしれない。金色堂の仏群は状態もよく、金の質も違うのか?あまり馴染みのない道の奥について考えるきっかけになった。藤原氏の木棺は金箔も、何もかも立派だ。武士で死後についてここまで意識した人は他にいただろうか?それが現実のものとして残っていることが凄い。非常に高度な文化圏だったことがよくわかる。中尊寺以外の仏も質が高く、というか見慣れない仏が多かった。中に神像も混ざっている。ユニークといってはいけないが、魂がこもっていた。

 経塚から出土した渥美壺にも惹かれた。信仰があるものというのは、焼き物においても実用以上のなにかがある。閉館間際に人込みに押されて出ると、学芸員の石井さんが立っていた。再来年ここで展覧会をするときの担当者であり、一仕事終えてほっとしておられるようだった。これから撤収も頑張って下さい。

 そのときの仲間である福山さんとも会場であう。二年後是非とも頑張りたいと思いますので宜しくお願い致します!!!

 砧公園の桜は散ったけど、夕焼けが綺麗だった。

 蛍烏賊を書かねばならない。




平成21年4月18日(土)

 青く光るホタルイカ
 携帯ではこれが限界

 富山湾に蛍烏賊漁を見に行くも天候不順で出港出来ず 港で買って馴染みの寿司やに持ち込んでたらふく食べる。地物はやはり新鮮で美味い それを浅漬け。シャブシャブ、イタリー風などにアレンジして食す。いつもながら勝手にさせて頂いた。最後にお勘定をする段に「今日は仕入れが安かったんで」とご主人は当たり前のように言う。相手もみてボル店もあるけど、味も心も澄んでいる。また来たいと思う。いつも思うけど土地で採れたものはその土地で食べるべきだし、それほど贅沢なことはない。

 翌日も天候がすぐれなかったので、金沢に移動し万寿貝、赤西貝、のど黒などこれもまた東京では味わえない魚たちである。近江町市場は新しくオープンしたが、以前からある部分はそのままで、新しいところに行かずとも問題ない。だが今年はまったく雪が積もらなかった。住んでいる人には嬉しいことなのかもしれないが、雪吊りの風物詩も見られなくなるかもしれない。寂しい気はする。

 同行の酒井さんが長い交渉の末、魚津港の漁船に乗せてもらえることになった。詳細はこれから書くので連休明けに出るポストをご覧頂きたい。海が荒れていなくて助かった。ながーい3日間だった。


 蛍烏賊 浅漬け


 蛍烏賊 イタリー風


 蛍烏賊 網焼き


 金沢ゴリ




平成21年4月13日(月)
週刊ポストに、“白洲信哉 続ニッポンの流儀 第15回 〜都をどり〜”が掲載されました。





平成21年4月11日(土)
 前からの懸案の伊賀肉をとって振舞った。名目は出版を記念してということだった。週刊ポストの中島さん、油井さん、この四月から担当になった川島さん、本を手伝ってもらった酒井さん、そしてすべての元である坂本さんが集まった。皆様このたびはお世話になりました。

 朝まで飲んで寝ていたら瀬津勲から電話があって日本橋の瀬津雅陶堂へ行く。僕の好きそうなものを買うと年に何度かこうした呼び出しがかかる。誠に嬉しい。信楽、織部皿、井戸茶碗・・・。高くて手が出ないけど稀な茶碗でお抹茶を頂き、物を愛でゆっくりとした時間を過ごす。こんな上質の喫茶店があるだろうか???

 夕方、茂木さんの命令で朝日カルチャーセンターに行った。何だか本の宣伝みたいになってしまって彼の配慮を感じ入る。本当にいい先輩だ。塾のようなことをやりたいという話に全く同感。お勉強にならない血が通った場にしたいものである。彼の友人の塩谷氏が二次会に参加された。話す機会はなかったけど、話さなくても大体察しがつく。裸足の足裏が目に焼きついている。今日は小林の祖父の誕生日である。これもまた何かの縁か?明日から独逸、どうぞお気を付けて!

日が変わって六本木のバーに行ったら、先の週刊ポストの面々が飲んでいるのに出くわす。なんだかまたはじめに戻ったようで、たっぷり2日呑んでいたようである。




平成21年4月6日(月)

 回向柱を引く人々

 二週間続けて長野の善光寺に行く。七年に一度のご本尊ご開帳がはじまった。来月末まで前回は六百万人をこえる参拝があったという。凄い数字である。松代藩から回向柱が奉納され本堂まえに建てられる。それをご本尊と「善の綱」で結び人々はそれを触ってご利益を得るのである。

 奉納される柱に触る人や綱をひく人、昨日のご開帳は朝早くから大勢の人でにぎわっていた。舞台装置が面白かった。本尊の扉が観音扉でなく下から上にすっとあがったのだ。まるで幕があくようにである。その瞬間も「おー」という感嘆の声があがった。ここにすがって来る人の信心の深さかなと思った。

 でも一方で莫大なお金も動いている。駅前の料理屋の亭主に聞いた話だが、門前の七味屋さんはこの期間値段を高く設定するという。ある院の僧侶はテスタロッサやアストンを乗り回しているという。比叡山にもBMWのオープンカーでゴルフに行く僧侶もいるが、その比ではない。フェラーリですからね。

  信仰とか修行とか信者とか仏門とかなんだか色々考えさせられた。浄財がないとなにも出来ないのはどの世界も同じだと思うが、受け取る側がなにをするのかということが政治家と同じ様に大事なことのように思った。

  東京に戻って椿山荘で行われた「目白シンラート2009」の篝火舞台に参加する。参加といっても舞台の前にレクチャーすることでよばれた。池の上に特設された舞台は本当に美しかった。山県有朋が移築した五重塔に満開の桜、頭上には月も出た。やはり能舞台は外の自然のなかにあるべきである。これだけ技術が進んだんだから開閉するドームの舞台がひとつくらいあってもいいんじゃないだろうか?室内に屋根がついているのはやっぱり変である。

 篝火の火の粉が、蛍の精のように感じた。

茂木さんのブログに今度出した新書を宣伝してもらった(2009/4/5「美を求める心」)。茂木さんありがとう。今週の金曜日に新宿の住友ホールでかれと対談します。興味のある方は朝日カルチャーセンターに問い合わせください。


 ご開帳された前立


 お守りの自動販売機




平成21年4月6日(月)
週刊ポストに、“白洲信哉 続ニッポンの流儀 第14回 〜法隆寺 お会式〜”が掲載されました。また、記事として“「ほっぺにプー」「旅とは道草」…わが祖父母 白洲次郎&正子の流儀”も掲載されております。





平成21年4月1日(水)
新書“白洲家の流儀〜祖父母から学んだ「人生のプリンシプル」”(小学館)が発売されました。





平成21年4月1日(水)
家庭画報に「生誕100年に向けて:祈り−白洲正子が見た日本人の信仰〜第二回:西国巡礼(1)」が掲載されました。





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