美を見極める力: 古美術に学ぶ 小林秀雄は著書の中で、「骨董はいじるものである。美術は鑑賞するものである」と書いた。この「いじる」、つまり「使う」ということが、日本美術の大きな特徴だと僕は思う。茶碗は、お抹茶を飲むための道具であり、仏像は、手を合わせて祈る対象なのである。 これが、美術館などでの展覧会に、「作品」として陳列されると、もういけない。白洲正子は、美術館に収まったそれらの収蔵品を、「器物の終身刑」と表現した。モノの立場から言えば、無数の眼にジロジロ見られ、気持ちの悪いことこの上ないのだ。
旅する舌ごころ: 白洲次郎・正子、小林秀雄の思い出とともに巡る美食紀行 2018年は、白洲正子没後20年。本書は、白洲正子の孫である文筆家・白洲信哉による、旅と食のエッセイ集です。京都、鎌倉、北陸、英国、ヨーロッパなど、旅の地で出会った食の恵みを旅の思い出とともに紹介。父方の祖父母・白洲次郎と正子、母方の祖父・文芸評論家の小林秀雄とのとっておきのエピソードも数多く登場します。巻末には、便利なお取り寄せリスト付き。
旅する美 月刊「目の眼」に掲載した文章や写真を再構成して出版する目の眼ブックス。 その第一弾は、白洲信哉前編集長が目の眼の取材で出会った古い美しいもの。宇佐神宮や伊豆山神社の宝物、飛騨の円空仏、白洲正子をめぐる春日大社、湖北の仏、櫟野寺秘仏など、13の古いものと出会う旅を収録。 臨場感あふれる白洲流の旅の楽しみ方を知ることができます。
美しい古墳〜白洲塾長の世界一毒舌な授業〜 「ほんもの」を見極める目をもっていた白洲正子を祖母にもち、小学生の頃から正子とともに古寺をめぐってきた白洲信哉は「古墳は美しいもの」と語ります。大学で考古学を専攻し、発掘調査にも携わってきた筋金入りの古墳愛好家の秦まゆなとともに、愛する古墳をめぐり、これまでの古墳本とは違う、従来の考古学とも違う、独自の「古墳の世界」を紹介します。白洲信哉の審美眼と考古学で語られる古墳、それはこれまで古墳に興味のなかった人を魅きつけ、従来の古墳ファンには新鮮な喜びと感動を与えるものになりうるはずです。
朱漆「根来」〜中世に咲いた華〜 MIHO MUSEUM「根来」展公式カタログの書籍版。東大寺所蔵 重要文化財「二月堂練行衆盤」全11枚、映画監督 黒澤明旧蔵の輪花盆など、書籍初収録の名品をはじめ、根来塗400点以上を収録した圧巻のカラー300頁。類書はすべて絶版で、根来塗を参照するにはこの本にあたるしかありません。希少性と資料性を兼ね備えた一冊です。制作:(株)ジパング デザイン:小池憲治・大野リサ第48回造本装幀コンクール 日本書籍出版協会理事長賞 芸術書部門 受賞作品
白洲家としきたり 08〜09年に『週刊ポスト』で連載した「白洲信哉 ニッポンの流儀」。この連載は 、吉田茂元首相の懐刀として日本国憲法の立案に尽力した白洲次郎氏と、その妻で随筆家の正子氏を父方の祖父に、文芸評論家の小林秀雄氏を母方の祖父に持つ著者が、日本に残る伝統、祭事、しきたりや食を独自の視点でとらえ、解説したものです。本書は、この連載の中の“しきたり”と“季節の食”というテーマに絞って紹介したものです。四季折々の美しい写真とともにぜひご高覧ください。
かたじけなさに涙こぼるる | 祈り | 白洲正子が見た日本信仰 日本という国を愛し、その本質にふれる文書を数多く残した女性、白洲正子。生誕100周年。白洲正子さんとともに暮らし、旅の同行者でもあった、孫・白洲信哉氏が、祖母の足跡を追い、その真髄を追求した「白洲正子の贈り物」「白洲正子の宿題」に続く第三弾。没後13年を迎え、今なお多くの愛読者を増やしている白洲正子さんの真髄が本書から見えてきます。著者の祖母に対する深い愛情や尊敬の念が随所からにじみ出る文章は、読者をひきつけるほか、正子さんが愛してやまなかった日本の風土・文化への言及は、仏像や歴史に興味のある方にも魅力ある1冊。
白洲正子祈りの道 日本人にとって神とは? 仏とは? 祖母・正子の説いた日本人の魂の本質に迫る。『西国巡礼』『かくれ里』『近江山河抄』『十一面観音巡礼』等々、数々の名作紀行に綴られたテキストを道標に、祖母が歩いた道を辿り、日本人独自の感性が生み出した自然と寄り添う信仰のありかたを、孫の視点で改めて解き明かす。
骨董あそび 日本の美を生きる 白洲正子・次郎夫妻の孫にして、小林秀雄の孫。 その血脈から「美の感受性」を受け継いだ白洲信哉が、自らの骨董あそびの果てに到達した境地とは。 白洲正子、小林秀雄、青山二郎、益田鈍翁ら、名だたる蒐集家の手を経た逸品を、白洲ならではの「眼」で写真にし、氏自らの骨董観を綴った書。 白洲の案内で、骨董の名品の数々をご高覧あれ。(A4変形/P.144)
白洲 スタイル 〜白洲次郎、白洲正子、そして小林秀雄の“あるべきようわ” 「日本一カッコいい男」と呼ばれ、注目を浴びている、本物のジェントルマン・白洲次郎。 次郎の妻で、随筆家、日本の古典美にあこがれる中年婦人たちのカリスマ的存在・白洲正子。 日本の知性を代表する巨人・小林秀雄。 この3人のエッセンスが、「彼」に伝わった。 3人の孫である「彼」・白洲信哉が初めて本格的に綴った、白洲流ライフ・スタイル。
白洲家の流儀 〜祖父母から学んだ「人生のプリンシプル」 バブル崩壊後の「失われた10年」を経て、白洲次郎、正子夫妻の生き方に共感する人々が増えている。 戦後、己のプリンシプルを貫きGHQと折衝した次郎、独自の視点から、忘れられたこの国の美を綴った正子。 なぜ、平成に生きる私たちはこの夫婦に魅せられるのか?文芸評論家・小林秀雄の初孫でもある白洲信哉氏が、 3人の祖父母から継承した「白洲家の流儀」を珠玉のエピソードを交えて書き下ろした−−。
白洲次郎の青春 九年間の英国留学の中で少年はいかにして人生のプリンシプルを身につけ"白洲次郎"となったのか。 白洲家に遺された一冊のアルバムを手がかりに、孫の信哉が祖父の足跡を訪ね歩く。 何者でもなかった頃の白洲次郎は、イギリスで型破りの青春を満喫していた。
白洲正子の宿題 「日本の神」とは何か 白洲正子、小林秀雄のDNAを継ぐ白洲信哉が、新たな旅の中でみつけた「日本の神」。 著者の祖母であり、共に旅をした白洲正子が自分の著書の其処彼処でふれ、 彼女の著作のひとつのテーマになっていた「日本の神」。それは何なのか。 一年にわたって日本各地の祭りや神社などを訪ね歩き、紀行随筆を家庭画報で連載、 その12回分の連載と新たに加筆した沖縄編を一冊の本に。白洲信哉と親交があり、 神社や日本人の信仰心に詳しい脳科学者の茂木健一郎さんによる特別寄稿も収録します。
白洲正子の贈り物 「祖母・白洲正子の仕事を単なる憧憬で終わらせないためには、彼女が西行を追いかけたように、 その軌跡を訪ねることだ」。かつて共に旅した孫、白洲信哉による、次世代につなぐ再生への旅。 02年刊「祖母・白洲正子魂の居場所」の改題。
小林秀雄 美と出会う旅 ゴッホ、セザンヌ、雪舟、鉄斎から、骨董、旅、食生活まで、残された文章を道標に、 小林秀雄の眼が捉えた「美」の本質を読み解き、「美の遍歴」を追体験する旅。
天才 青山二郎の眼力 小林秀雄に「天才」と言わしめ、白洲正子が人生の師と仰いだ、ジィちゃんこと青山二郎。 稀代の眼利きと評され、骨董を弄り、絵を描き、本を装幀したけれど、すべては「余技」。 やかましい文士たちを議論で負かし、「自分は日本の文化を生きているのだ」が口癖だった。 青山二郎とはいったい何者なのか?百万の中から一を掘り出す恐るべき鑑識眼とは?やきもの、 絵画、装幀…、ジィちゃんがその眼力で発見した美の世界へ、ようこそ。
祖母・白洲正子 魂の居場所 上記「白洲正子の贈り物」に改題。